2013年度(28回)日本鳥類標識協会全国大会報告


2013年度日本鳥類標識協会大会事務局

 2013年の日本鳥類標識協会全国大会は、滋賀県長浜市湖北町で開催されました。
  ◎主催:日本鳥類標識協会(湖北大会実行委員会)
  ◎共催:琵琶湖水鳥・湿地センター/湖北野鳥センター
  ◎後援:環境省近畿地方環境事務所 
  ◎後援:(公財)山階鳥類研究所保全研究室(鳥類標識センター)


 大会開催報告 湖北大会実行委員会委員長 植田 潤


 日本鳥類標識協会第28回大会は、20131012()13()に滋賀県長浜市湖北町にある琵琶湖水鳥・湿地センター/湖北野鳥センターにて開催されました。
湖北地方は琵琶湖の中でも浅瀬が続き、ヨシ原や水草帯も多く、最も水鳥類の集結数が多いことで知られています。亜種オオヒシクイの南限渡来地であり、コハクチョウやオオワシが渡来することで有名で、1988年に湖北野鳥センターが開設されました。オオヒシクイを巡っては標識調査を通してカムチャツカとの長い交流史があります。1993年琵琶湖がラムサール条約湿地に登録され、啓発施設である琵琶湖水鳥・湿地センターが1997年に開設され、湖北野鳥センターとあわせて、野鳥観察を中心として生物多様性、および湿地保全の啓発活動を進めています。

例年の大会の時期とは若干違いましたが、大会に続けて希望者は13()午後〜14(月・祝)午前のエクスカーションで湖北地方の自然や文化に触れていただき、14日午前には中池見湿地(福井県敦賀市)のノジコの通過時期にあわせた網場見学を実施しました。

公開シンポジウムとして「鳥類標識調査と湿地保全」をテーマに6人の方に講演していただきました。ヨシ原や干潟などの湿地が標識調査地となることは多く、また標識調査によって得られる情報から湿地環境の意義を明らかにして湿地保全につながっている多くの事例が報告されました。効果的に調査を進め湿地保全につなげていく上での課題が明らかになったのではと思っています。

また、大会開始時から湖北野鳥センターで「野鳥観察と鳥類標識調査」をテーマとした展示をしています。鳥類標識調査の普及啓発にも役立つ展示と思いますので湖北野鳥センターにお立ち寄りの機会がありましたらごらんください。

.開催日 20131012日(土)・13日(日)

  希望者のみのエクスカーション13()午後〜14(月・祝)午前

.会場 琵琶湖水鳥・湿地センター/湖北野鳥センター

-529-0365 滋賀県長浜市湖北町今西 

  Tel 0749-79-1289 Fax 0749-79-8022

  URL  http://www.biwa.ne.jp/~nio/index.html

 *琵琶湖水鳥・湿地センター(南側)と湖北野鳥センター(北側)はつながった建物です。
 大会会場は、水鳥・湿地センター1階の部屋(レクチャールーム)で行いました。

 *宿舎・懇親会場の尾上荘は、湖北野鳥センターから湖岸に出て北へ約100mです。
(写真 左側は琵琶湖水鳥・湿地センター 入り口は滋賀県の鳥であるカイツブリの顔のイメージ。右側の水鳥観察施設である湖北野鳥センターとつながる。)

.日程

20131012日(土)
1300 受付開始 湿地センター1階
1330 開会
 挨拶 日本鳥類標識協会会長 川路則友
      琵琶湖水鳥・湿地センター/湖北野鳥センターセンター長 木村将克
    大会実行委員長 植田潤

13451600 
公開シンポジウム 鳥類標識調査と湿地保全
企画趣旨・講演後の論議メモ 進行 須川恒
講演者 タイトル
尾崎清明 シギ・チドリ類のカラーマーキング調査と湿地保全          
武石全慈 中国双台河口塩性湿地でのズグロカモメ標識調査について 
植田潤  琵琶湖の湖北地方の湿地保全と鳥類標識調査       
吉田一朗 中池見湿地保全と鳥類標識調査             
片岡宣彦 円山川の鳥類標識調査とヨシ原             
杉野目斉 鳥類標識調査から見た東北地方太平洋沖地震が宮城県へ及ぼした影響 

16:05 集合写真撮影
16
:15〜17:15 総会
18002000 夕食・懇親会
2000〜 夜の懇談会

20131013日(日)
朝食前に水鳥が集結をはじめている琵琶湖岸で探鳥をお楽しみいただきました。

730830  朝食
9001200 一般講演
講演者 タイトル
橋本啓史他  長浜市湖北町琵琶湖湖岸におけるオオバンの標識調査:目的と経過
佐藤達夫 セグロカモメの繁殖地を探せ!
渡辺央・木下徹 2012年度新潟県におけるノジコの標識結果と中池見湿地の関係
梶田学・梶田あまね 京都芦生研究林におけるノジコの渡り
千葉晃  新潟市福島潟におけるコジュリン繁殖個体群の規模、帰還および移動先
 <小休憩>
日比野政彦 広島・島根の小規模アシ原での標識調査
茂田良光 2012年日台共同鳥類標識調査(2012.09.24-09.29)
熊代直生 和歌山県日高郡日高町西山における秋の渡り
森本元  ルリビタキにおける構造色による青色および他部位の色特性と年齢・性差に関する検討
井戸浩之 日別放鳥一覧自動作成ソフト等の更新情報および山階鳥類研究所報告データの活用方法について

1140 閉会式
    挨拶 大会実行委員長 植田潤
       日本鳥類標識協会副会長 須川恒

エクスカーション参加希望者説明会
 エクスカーション 湖北の自然・文化深訪(13日午後)+中池見湿地の網場視察(14日午前)
   →後ろに、エクスカーション用にまとめた資料(概要版)をつけます。
 


 〒529 -0365 
 滋賀県長浜市湖北町今西
 琵琶湖水鳥・湿地センター内
 日本鳥類標識協会湖北大会事務局




写真 センター前の湖岸に帰還する雁の群れ


写真 北帰直前のコハクチョウの群れ


写真 ヒシの実を食べるオオヒシクイ


写真 センター前の琵琶湖湖岸の風景 遠くの島は竹生島



写真 育雛中のカイツブリのつがい


エクスカーション用情報(概要版)
1)湖北の情報
2)湖北広域情報
3)敦賀市中池見湿地の情報


1)湖北の情報

 湖北野鳥センター/琵琶湖水鳥湿地センター 湖北探鳥のメッカ・湿地保全情報も充実
         センターのWebサイト  http://www.biwa.ne.jp/~nio/index.html
        世界湿地の日2011in湖北の活動として来日中のカムチャツカの鳥類学者ゲラシモフ親子も参加した
        行事の報告は以下
         http://homepage2.nifty.com/Larus/WWD2011inKOHOKU.htm
        カムチャツカで首輪標識されたオオヒシクイが多く確認されている。
        カムチャツカのオオヒシクイ調査の報告会
        http://www.jawgp.org/anet/jp014a01.htm
 道の駅湖北水鳥ステーション レストラン、昼食弁当、湖魚のつくだに/フナズシなどお土産物も多彩
         湖北水鳥ステーションのサイト http://www.mizudori-st.co.jp/index.php
 
 湖北町尾上・今西周辺の4つの宿  尾上荘、舟荘、うを吉、紅鮎 (隣接している料理旅館)

 琵琶湖のおいしい湖魚料理あれこれ
       http://www.pref.shiga.lg.jp/g/suisan/kogyo-chourihou/oisii-kogyoryouri2.html
 魚友商店のアユのなれ鮨
       http://www.biwa-oumi.com/ayu_zushi/
 けっこう高価だが、手間の必要なつくりかたを読むと、買えるならばと思ってしまう
       http://www.geocities.jp/sekihara_f/h-narezusi.html

 尾上漁港 朝日漁協の基地。かつてこの一帯は朝日村だった。
        湖上タクシー(要予約)の出発漁港
       http://www.bbc-tv.co.jp/biwakuru/kojyou/kojyoutaxi.html
       http://homepage2.nifty.com/Larus/WWD2012inKOHOKU.htm
       世界湿地の日2012in湖北の活動として湖上タクシーにのった報告を掲載している
 竹生島  カワウの集団営巣地があり個体群管理やカラーリングによる標識調査がされている。
       竹生島で巣内雛に標識されたカワウは九州から関東、新潟と広く分散していることが確認されている。
       http://www.wmo.co.jp/fn95.htm
       http://www.bird-research.jp/1_katsudo/jiyu/yoshi/yoshi_sugawa.html
       http://www.eonet.ne.jp/~jueda/kawauTop2.htm
 葛籠尾崎湖底遺跡資料館(尾上公民館内:要電話予約)
       http://www.eonet.ne.jp/~biwako/
 魚のゆりかご水田 琵琶湖湖岸のあちこちで淡水魚のためになる水田がつくられている。野田沼南にもあり説明の看板がある。
       かつてあった湖と水田のつながりを復活するためのしかけ。排水路を堰あげすることで水田の排水の管とが
       つながり、琵琶湖の淡水魚が水田に入り込んで産卵場として利用(外来魚の被害を受けない)。
       滋賀県ゆりかご水田プロジェクトサイト
       http://www.pref.shiga.lg.jp/g/noson/fish-cradle/

 奥の洲 湖北野鳥センターからこのあたりの湖岸約3qが湖北水鳥公園。遠浅で水草が多く、琵琶湖湖岸で一番多く水鳥が集結する。
       奥の洲付近の小さな島かげにはオオヒシクイもよくみられる。道の東側に駐車場あり。
       http://www.city.nagahama.shiga.jp/index.cfm/6,14688,17,143,html?20110113210724765
 早崎ビオトープ水田 
       かつてあった早崎湖(内湖)の復元をめざしておこなわれている。
       http://www.ex.biwa.ne.jp/~hayazaki/

 小江神社東側の自墳井は水量豊富。南側の朝日教会は近江八幡市ヴォーリス設計事務所が設計したとのこと。
       小江神社http://ptarmigan485.seesaa.net/article/310233491.html
       朝日教会について書かれた論文
       https://www.dropbox.com/s/nhnowu3b37h7v87/Saikou1986.pdf
 
 自噴井とは何か? 地下水の圧力が高く、数十mのパイプを通して清冽な水が沸いてくる。
       小江神社、朝日教会の庭にもある。延勝寺植田潤さん宅前にもある。しかしこのあたりより北の尾上・今西付近では自噴井はできない。
       湖北の自噴井についての詳しい報告書
       http://www.biwakokasen.go.jp/others/specialistconference/atwg/pdf2/mat7-1_taka_udrgdwtrcdtn.pdf

 冨田人形会館 江戸時代から続く人形浄瑠璃の活動拠点。国際交流の多彩さに驚く。
       http://www.ayaha.co.jp/spe-b41.htm 冨田人形共遊団団長 阿部 秀彦さんを訪ねて
 
 西野トンネル(水道,近江の青の洞門!) 江戸時代のトンネルは探検場所として面白い。長靴、ヘルメット、ライトが必要。
       http://blog.goo.ne.jp/yamaski2590/e/4c7aeded9addb152cc025ed8fb0e3309

 東阿閉(あつじ) ヤンマーの創始者山岡孫吉の出身村。山岡氏が寄贈したドイツ風の公会堂あり。
    http://www.city.nagahama.shiga.jp/index.cfm/6,14771,17,143,html?20110114145302875

 山本山城跡 平安時代から戦国時代にかけて山本山には城があった。
    http://www.biwa.ne.jp/~kohoku-s/chiiki/kank_yamomoto.htm

   冬になると西斜面にオオワシが渡来して休息地となり多くの観察者がやってくる。
   その時期になると湖北野鳥センターの東側の窓から望遠鏡でとまっているオオワシを見ることができる。
    http://oowashi.blog.eonet.jp/default/cat3470656/

2)湖北広域情報
 
 長浜市観光
   黒壁 http://www.kurokabe.co.jp/
   毎年4月15〜16日の曳山祭り(子供歌舞伎)はすごい!
   http://www.biwako-visitors.jp/search/event_182.html
   曳山博物館
   http://www.nagahama-hikiyama.or.jp/
 雨森 東アジア交流館雨森芳州(あめのもり ほうしゅう)
   http://www5.ocn.ne.jp/~housyu/housyu/
    江戸時代に国際感覚を持って、朝鮮と日本の交流に尽くした人物。
 渡岸寺(どうがんじ) 十一面観音が有名
    http://achikochitazusaete.web.fc2.com/ouminotera/douganji/kannon.html
 西池 http://kitabiwako.jp/spot/spot_2281/
   オオヒシクイが渡来する池。以前ほどは来なくなっている。西側に小谷城跡がある。
 小谷城跡 http://www.biwako-visitors.jp/search/spot.php?id=898
    戦国歴史資料館 http://www.eonet.ne.jp/~odanijou-s/
 伊部 旧本陣跡 http://matinami.o.oo7.jp/kinki1/nagahama-kohoku-ibe.html
 国友 国友鉄砲の里資料館 http://www.kunitomo-teppo.jp/
   国友一貫斎の鉄砲(空気銃)製作
 http://www7b.biglobe.ne.jp/~kunitomotoubee-kaseki-yakata/jyuhou.html
 姉川河口 南浜から河口へ 探鳥地ポイントの一つ
  河口近くに簗(遡上するアユを捕獲するしかけ)がある。
   http://f26.aaacafe.ne.jp/~tingyo/anegawayana/Resized/anegawa030525.html
 
  湖北に詳しくなる本
  寿岳章子(沢田重隆絵)(1995)湖北の光.草思社.
    京都在住の国文学者が湖北と出会い、その世界を深訪するよろこびが伝わる。
  http://www.amazon.co.jp/%E6%B9%96%E5%8C%97%E3%81%AE%E5%85%89-%E5%AF%BF%E5%B2%B3-%E7%AB%A0%E5%AD%90/dp/4794206062
  湖北町食事文化研究会(代表:肥田文子)編(2007)湖北町の伝統食・地産食.湖北町食事文化研究会発行.
  ココクシガのツィター
  https://twitter.com/KOKOKU_shiga
  
3)敦賀市中池見湿地情報

  琵琶湖水鳥湿地センターからは湖岸道路北上8号線または北陸自動車道利用で中池見湿地へ
 

中池見湿地に関する情報
吉田一朗(2003年標識協会大会シンポジウム講演要旨)
 敦賀市中池見湿地の保護と標識調査
http://www.mitene.or.jp/~ara-him3/hokurikutaikai/nakaikemi.html
中池見湿地人と自然のふれあいの里
http://www.city.tsuruga.lg.jp/sypher/www/section/detail.jsp?id=294

中池見湿地の新幹線通過問題
 日本自然保護協会
 http://www.nacsj.or.jp/katsudo/nakaikemi/2012/11/post-4.html
 ラムネットJ
 http://www.ramnet-j.org/2013/04/information/1691.html

大会開催報告にかんする情報メモ

中池見湿地
2013年10月14日 日本鳥類標識協会湖北大会
 エクスカーション調査地視察時に標識された鳥種と羽数

ATX 14 HTX 4 CTX 1 ETX 1
4:30(網開)〜12:00(網閉)
アリスイ 1 シジュウカラ 1
メジロ 1 シマセンニュウ 1
コヨシキリ 11 クロツグミ 1
ノゴマ 23 ノビタキ 2
ビンズイ 1 アトリ 1
カシラダカ 1 ノジコ 56
12種 100羽

久下直哉さん(標識協会会員で野鳥観察ツァーを企画)の鳥味旅日記
http://www.ybird.jp/kuge/index.cgi
日本鳥類標識協会全国大会に参加!
http://www.ybird.jp/kuge/index.cgi?mode=res_srh&pset=0&no=83_201310
湖北町の歴史めぐり (行ったのは湖北町・高月町・びわ町です)
http://www.ybird.jp/kuge/index.cgi?mode=res_srh&pset=0&no=84_201310
福井県敦賀市にある中池見湿地 ノジコの渡り
http://www.ybird.jp/kuge/index.cgi?mode=res_srh&pset=0&no=85_201310


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