第21回日本鳥類標識協会大会
2006年11月25日〜26日(山口県山口市阿知須)

大会実行委員会

 日本鳥類標識協会の第21回大会は山口県山口市阿知須で開催しました。今回の大会には、当協会が昨年度から共同調査を実施している韓国国立渡り鳥観察センター(韓国全羅南道新安郡紅島に200510月オープン)のチェ・ヒヨン所長が来日され、韓国での調査の状況をお話しいただきました。またロシアカムチャツカからユーリ・ゲラシモフ博士が特別参加していただきました。ゲラシモフ氏は1997年から当協会がロシアとの共同調査を実施した際に、大変お世話になった方で、カムチャツカにおけるガン類の状況をお話していただきました。日本を含め東アジアの渡り鳥について知ることができる国際色豊かな大会となりました。
 山口市阿知須町には、かつての阿知須干拓地を再埋め立てした際に誕生した山口県立きらら浜自然観察公園(20014月オープン)があります。本州の最西端に位置する山口県のほぼ中央、瀬戸内海の山口湾に面したこの公園は、ヨシ原と干潟を中心とした公園で、山階鳥類研究所の全面的なバックアップのおかげで誕生した公園と言っても過言ではありません。面積は30haと特に広いとはいえませんが、公園の周辺には150ha以上のヨシ原が再生しつつあります。大会の行われる会場からは車で約5分の距離にあり、26日の朝にはエクスカーションとして、きらら浜のヨシ原での小鳥類(オオジュリンなど)をおこないました。


きらら浜自然観察公園ヨシ原
きらら浜自然観察公園 http://www6.ocn.ne.jp/~kirara-h/

2006年度(第21回)日本鳥類標識協会全国大会開催情報

1.開催日 2006年11月25日(土)〜11月26日(日)
2.大会会場:山口県山口市阿知須源河  宇部72アジススパホテル 

3.日 程
11月25日(土)
12:30  受付開始
13:00  開会
13:10〜15:00 公開シンポジウム

講演タイトル:講演者 (クリックして会場で配布された要旨を紹介)

韓国紅島の渡り鳥研究センター設立および調査
  チェ・ヒヨン(韓国国立渡り鳥研究センター所長)
カムチャツカにおけるガン類の調査の歩み
  ユーリー・ゲラシモフ(ロシア科学アカデミーカムチャツカ太平洋地理学研究所)
「鳥類アトラス」から読む日本の渡り鳥調査の現状
  佐藤文男(山階鳥類研究所標識研究室)

15:10〜15:50 総会
16:00〜17:30 一般講演

    1.『中国地方広島・島根の標識調査と飼養鳥の鑑定等最近の経験から』 日比野政彦(広島県)
    2.『秋季におけるコノハズク・オオコノハズクの齢の識別は可能か』 深井宣男(群馬県)
    3.2006年のコアジサシの個体数変動と渡り』 桑原和之(千葉県)
    4.『東京湾のコロニーから放鳥して回収されたカワウでみられた回収方法による差異』 福田道雄(東京都)

17:30〜  ポスター発表
    
1.『コアジサシコロニーの人為的撹乱』桑原和之(千葉県)
   2.2006年にみられたアジサシ類のねぐら』桑原和之(千葉県)
18:30〜    懇親会   
11月26日(日)
6:30〜8:00  エクスカーション
・きらら浜ヨシ原での標識調査
・山口県立きらら浜自然観察公園の見学とバードウオッチング
8:30〜9:00 朝食
9:00〜11:30 一般講演

  5.『ロシア極東マガダン周辺における標識調査』 茂田良光(山階鳥類研究所)
  6.『尾もしくは翼の羽の枚数に変異のある個体の報告』  有馬浩史 (京都府)
  7.『サギ類カラーマーキング調査』 佐藤文男(山階鳥類研究所)
  8.『カムチャツカにおけるガン類の保護』 ユーリー・ゲラシモフ(ロシア科学アカデミー)
  9.『2006年日韓共同鳥類標識調査報告』 片岡宣彦(兵庫県)
 10.『日本発記録キムネヒタキの標識』  市橋直規(鳥取県)


11:30    閉会・記念撮影・解散

大会事務局
・加藤 昇,原田量介



もどる