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第25回 日本鳥類標識協会全国大会
富士山山中湖大会開催(2010年8月28日〜29日)
第25回日本鳥類標識協会大会は、山梨県の富士山北麓、山中湖湖畔「文学の森・情報創造館」で開催されました。
当地での開催は1986年の協会創立総会の翌年(1987年6月)以来の事となります。山中湖2級ステーションでの標識調査は、1973 年より継続して毎年実施されており、繁殖期から秋季にかけて森林内の沢に網を開いて行っています。
繁殖期は羽色のほかに抱卵班や総排泄孔なども使っての性別判定です。大会の行なわれた8月の下旬は、幼羽から第一回冬羽への換羽時期でもあり、その換羽様式なども見る事ができます。このように山中湖では繁殖地ならではの調査が行なわれています。
また前回の大会当時と比較して、アオジ・ビンズイ・アカハラなどが姿を消し、代わってノジコ・ソウシチョウなどが入ってきました。キビタキは増加傾向にあります。植生の成長・変化により捕獲できる鳥種にも増減が見られています。森林での繁殖期調査に馴染みのないバンダーの皆様に、興味を持って参加していただけたのではないかと思っています。
渡りの時期の調査と違い、火山礫地で水場の少ない山中湖では、捕獲効率の高いのは午後の蒸し暑い時間帯と夕方日没直後の頃です、特に夕方はツグミタイム(クロツグミ)です、今回のエクスカーションも懇親会前の夕方に設定しました。
現在、富士山地域での標識調査は山麓を一周するように1000m〜1500mの標高で12〜13個所の調査地があり、植生・標高の差で捕獲できる鳥種に違いがあります。今回大会前後の調査として、その内の2個所を予定しており、27日を「渡り調査の最前線バイオロギング」マミジロへのジオロケータの装着の調査としました。
夏休み最後の週末で、宿も貸切ということで参加費が割高となってしまいましたが、標高1000メートルでの夏の調査は下界の暑さから離れ快適です。前後の日程に余裕を持って参加していただけた方は、富士山周辺の自然を満喫いただけたことと思います。
( 富士山山中湖大会実行委員会 原 徹 )
(原氏の文を過去形にしました)
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2010年度(第25回)日本鳥類標識協会全国大会
富士山山中湖大会
今年の日本鳥類標識大会全国大会は、山梨県山中湖村で開催しました。
■ 開催日 2010年8月28日(土)・29日(日)
■ 会場(大会会場) 山中湖情報創造館
〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野506-296
Tel:0555-20-2727 Fax:0555-62-4000
http://www.lib-yamanakako.jp/
(宿泊・懇親会会場) ホテル 山水荘
〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野506-1
Tel:0555-62-1212 Fax:0555-62-1215
http://yamanakako.info/php/sisetsu.php?id=164
宿泊は和室の相部屋になります。
■ 日程
8月28日(土)
12:30 山中湖情報創造館にて受付
13:00 開会式
公開シンポジウム「富士山の自然と野鳥」
15:40 記念撮影
15:50 総会
17:00 エクスカーション:網場へ移動(夕方の調査見学)
18:30 宿舎へ移動
19:30 夕食・懇親会
8月29日(日)
7:30 朝食
(朝食後、希望される方の網場見学)
9:00 山中湖情報創造館へ移動
9:30 一般講演
12:00 閉会式・解散
※山中湖情報館とホテル間の距離は徒歩約5〜10分程度です。自家用車利用の方は、ホテル駐車場に駐車してから会場まで徒歩で移動。
※網場には直接入らずに鳥へのリング付け等を見学できますが、網場の見回り時には長靴が必要です。
※大会当日前後にも調査(前夜祭・後夜祭)を行いました。
8月27日(金)は富士山2合目・静岡県側にてマミジロへのジオロケーター装着の実演を行いました。
また、29日(日)大会終了後は山梨県側の富士山麓での網場見学を行いました。
前・後夜祭での宿泊はキャンプ場のロッジまたは民宿で行いました。
日本鳥類標識協会山中湖大会事務局 三河一郎
〒401−0502 山梨県南都留郡山中湖村平野520-59
Mail: hyoshiki(※)t-i-t.org ※は@にする
■ 一般講演
一般講演は口頭発表のみで、原則としてバンディングに関するテーマをしました。発表時間は15分、質疑応答5分です。
■ 参加費
1泊2食(懇親会込み) 16000円
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