開催記念 公開シンポジウム「鳥を調べ、鳥に学ぶ」

鳥類の生態や行動、進化などを調べる際に、鳥類を捕獲・標識して初めて分かることがたくさんあります。岩手県盛岡市での日本鳥類標識協会の全国大会開催を契機として、鳥を調べる面白さや興味深さを一般の方々に広くお伝えする場を作ることができたらと考えます。無料公開のシンポジウムとしてできるだけ多くの方々にご参加いただき、演者の方々には調査研究を分かりやすくお話いただけたらと思います。

日本鳥類標識協会2025年公開シンポジウム


*****講演者プロフィール*****

■ 三上かつら(みかみ かつら)/ NPO法人バードリサーチ

1975年宮崎県生まれ。九州大学大学院にてシジュウカラのつがい外婚(浮気)の研究で博士(理学)を取得。鳥がどこにいるのか、そしてなぜそこにいるのかを地図化と行動観察に基づいて考察する手法をメインに、リュウキュウサンショウクイの分布やイスカ、カラ類の研究などを行っている。

■ 成田章(なりた あきら)/ ウミネコ繁殖地蕪島を守る会(青森県立八戸聾学校)

1969年青森県八戸市生まれ。1978年より、父憙一が蕪島でウミネコの生態調査や標識調査を行っていたことをきっかけに調査の手伝いを始める。上越教育大学動物生態学研究室で主に鳥類生態について学び、ウミネコの研究を開始する。教育学修士。1994年より青森県内の特別支援学校に教諭として勤務。1995年に「ウミネコ Larus crassirostris の種内托卵の新戦術」で日本鳥学会奨学賞受賞。2013年に蕪島でのウミネコの生態解明や保護活動が認められ、三陸復興国立公園(種差海岸・階上岳地域)功労者受賞。2018年に蕪島でのウミネコの生態解明に基づいた保護活動が認められ、第72回愛鳥週間「全国野鳥保護のつどい」環境省自然環境局長賞受賞。2023年より青森県立八戸聾学校教頭。
主な役職:ウミネコ繁殖地蕪島を守る会相談役、蕪島ウミネコ繫殖地保存活用計画検討会議委員、八戸市環境審議会委員、NPO法人鮫町蕪島ウミネコvillage理事、はちのへ小さな浜の会理事、青森自然誌研究会評議員

■ 菅澤颯人(すがさわ はやと)/ 岩手大学大学院獣医学研究科

1997年大阪府生まれ。日本大学獣医学科を卒業後、岩手大学大学院に進学。大学の大掃除の際に、誰からも相手にされないシラミバエと出会う。以来、シラミバエと鳥類の関係や、シラミバエの病原体媒介者としての役割に興味を抱き、現在、獣医寄生虫学研究室の博士課程に在籍し国内におけるシラミバエの生態や病原体保有状況を調べている。

■ 高橋雅雄(たかはし まさお)/ 岩手県立博物館

1982年青森県八戸市生まれ、金沢大学でケリの繁殖生態と防衛行動について、立教大学でオオセッカの繁殖生態について研究し、2013年に立教大学理学研究科で博士(理学)を取得。新潟大学・弘前大学・日本学術振興会等を経て、2020年より岩手県立博物館の脊椎動物担当学芸員を務めている。


*****開催概要*****

1. 開催日
2025年11月8日(土)

2. 大会会場
いわて県民情報交流センター アイーナ 804会議場(JR盛岡駅西口)
住所:〒020-0045 岩手県盛岡市盛岡駅⻄通1 丁目7 番1 号
会場アクセスマップ

3. 大会プログラム
13:20 開場
13:50 開会・挨拶(日本鳥類標識協会会長 尾崎清明)
14:00~14:40 下北半島のイスカ―その形態と生態-
        三上かつら氏(NPO法人バードリサーチ)
14:40~15:10 1966年から2024年までの標識調査からわかるウミネコの年齢や移動について
        成田章氏(ウミネコ繁殖地蕪島を守る会・青森県立八戸聾学校)

15:10~15:20 休憩

15:20~15:50 鳥についてる変な虫:シラミバエの生態と病原体保有状況について
        菅澤颯人氏(岩手大学獣医学部)
15:50~16:20 個体標識から分かったオオセッカや草原棲小鳥類の生態
        高橋雅雄氏(岩手県立博物館)
16:20~16:30 閉会・あいさつ(岩手大会実行委員長 関川實)

 

4. 公開シンポジウム後援団体
  • 青森自然誌研究会
  • 秋田自然史研究会
  • 岩手県立博物館
  • 岩手生態学ネットワーク
  • 環境省東北地方環境事務所
  • 公益財団法人宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団
  • 自然観察指導員ネットワーク岩手
  • 東北鳥類研究所
  • 特定非営利活動法人おおせっからんど
  • 日本野鳥の会青森県支部
  • 日本野鳥の会秋田県支部
  • 日本野鳥の会北上支部
  • 日本野鳥の会弘前支部
  • 日本野鳥の会もりおか
  • 日本野鳥の会宮城県支部
  • 日本野鳥の会宮古支部
  • 5. 助成について
    本シンポジウムは一般社団法人日本鳥学会の津戸基金から助成を受けています。

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