松前白神天狗山2級ステーション夏季モニタリング調査経年変化の概要
道南バンディング研究会 一北 民郎

 松前白神天狗山2級ステーションでは、夏場の網場整備の際に、ムシクイ類が捕獲されることがあり、それらを踏まえ、調査を実施したところ、8月にもエゾムシクイ、センダイムシクイ及びコルリが多く捕獲されることが明らかになった。
 今回は、2002年より8月11〜24日(2週間)に、ムシクイ類を対象とした定期的なモニタリング調査を実施した結果を報告する。
 調査の結果、これまで放鳥した種は、14科31種であり、総放鳥数は626〜1,339個体であった。その総放鳥数は年変動が大きいものの、2004〜2005年にかけて減少傾向となり、2006年より増加しはじめた。調査期間の各日の放鳥数は、8月14、20日前後に増加する傾向が見られた。
 優占種はコルリ、ウグイス、エゾムシクイ、センダイムシクイの4種であり、この4種は、総放鳥数の89.5〜94.9%を占め、総放鳥数の増減傾向そのものであった。また優占種4種以外で放鳥数が多かった種は、モズ、ヤブサメ、アオジ、クロジの4種であった。


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